秋が深まり、紅葉が美しいこの季節、トレイルランニング人気で山に入るランナーも多いと思いますが、これまで「たまたま出会わなかった」だけであることを肝に銘じる必要があるでしょう。
最近では、10月11日午後3時半ごろ、京都市左京区修学院の登山道付近にいた50代の女性から「クマに襲われた」と110番があった。京都府警下鴨署によると、女性は耳や手にけがをしたものの、命に別状はないという。
同署や市消防局によると、現場は修学院離宮の東約1.5キロで、京都一周トレイルの東山コース付近。トレイルランニングをしていた女性が山中でクマに襲われたとみられる。助けを求める声を聞いた登山客の男性が女性をコースまで助け出したという。
冬眠前に必要な食べ物のドングリやブナの実が今年は大豊作です!
クマがやむなく人間の生活圏にエサを探しに現れることが増えるため、トレイルランナーに限らず出くわす機会があっても不思議ではありません。
愛知県ではまだ被害情報はありませんが、三重県や岐阜県では被害が報告されています。
この季節は用心が必要です。
クマとの遭遇を防ぐために以下のポイントに注意して行動しましよう。
- 音のするもの(鈴、笛、ラジオなど)を持ち歩くことで、クマに対して人の存在を知らせ、人を避ける行動をとらせる効果があります。(iPhoneの熊よけ鈴アプリなどもあります。)
- 複数の人で行動することで、会話を含めた活動音や人の匂い等の増加により、クマとの遭遇を回避する効果があります。
- 沢沿いや尾根を越える山道、雨の日や風の強い日など、クマの聴覚と嗅覚が弱まる条件には注意しましょう。
- 早朝、夕方はクマの最も活動する時間帯なので、特に注意が必要です。
それでも運悪く遭遇してしまったら、まず落ち着いて立ち止まり次の行動が大切です。
- クマには攻撃的に見えないよう、写真を撮ったり、物を投げたり、大声で叫ぶなど早い動きや大きなアクションは控えてください。
- クマが立ち去るのを待つか、距離を保ちながら後退しましょう。目を見ながら静かに話しかけるのも効果的です。
- 食べ物を体から遠ざけ、荷物をクマとの間に投げ捨てて注意をそらし、退避しましょう。
- スプレーでのクマ追い払いは至近距離での使用が必要であり危険です。適切に使用しましょう。
- 当然のことながらクマに「死んだふり」をしても効果はありません。逆に攻撃を誘発することがあるため避けましょう。
クマは食べ物に執着する習性があり、食べ物のあった場所を覚えています。
ジェルのパッケージや食べ物のカスを捨てないようにしましょう。ゴミの放置は他人を危険に巻き込む悪質な行為であり、マナー違反です。クマ出没被害を減らすために、行動に気を付けましょう。
愛知県:
身近にいるかも!? ツキノワグマを知ろう
環境省:
クマ類の出没対応マニュアル ー改訂版ー
クマに注意! ー思わぬ事故をさけようー
iPhone App:
BearBell 熊よけ鈴アプリ