おおむねフラットで走りやすい長野マラソンにあって、唯一といえる“難所”が「五輪大橋」です。
五輪大橋は犀川にかかる有料道路で平成8年に開通。総延長は1.4km。起伏の激しい他のレースに比べればその高低差はかわいいものですが、コース最低地点のエムウェーブからじわじわと上りが続くのはけっこうこたえます。
それでも、「今年も五輪大橋を渡っている」と思うだけで過去10戦におよぶ長野マラソンの思い出が蘇ってきました。あるときは雪、あるときは強風、そして今回は焼け付くような日差し・・・。
有料道路だけに例年は人が少ない五輪大橋ですが、今年は応援の方がたくさんいらっしゃいました。ありがたいことです。
例年、この五輪大橋が勝負どころと位置づけています。なぜなら、ちょうど五輪大橋を渡りきったところが中間地点で、その時点の脚の状態でその後の走りが占えるからです。
今回はどうだったかというと、かなり深刻な状態でした。深刻といっても故障やケガといったものではなく、ハーフ地点にして早くも脚の疲労が出始めたこと。
案の定、それまできれいに刻んでいたペースは「こんな急激に落ちるものなのか」と自分でも驚くぐらい一気にダウン。30km地点からは脚が終わった状態での走りを余儀なくされました。
かなり苦しい展開となりましたが、せっかくの晴天です。観光気分で信州の景色を楽しもうとスパッと気持ちを切り替えました。
すると、なぜ今まで気づかなかったのでしょうか。周囲に広がる田園風景や山々の美しいこと。キツくて下を向きがちでしたが、その景色見たさに再び顔を上げて走ることができました。
40km地点付近で気持ちが切れて少し歩いてしまったものの、フィニッシュ手前で高橋尚子さんの出迎えを受け、再びパワー注入。フィニッシュ地点のスタジアムの入り口が見えたときはこれまでにないほど嬉しさがこみ上げてきました。
そしてキッズ応援団のハイタッチに迎えられ、11回目の長野マラソン完走。レース内容的には、現状の走力を読み違えた典型的な失速レースでしたが、久々の好天の長野を走ることができたので満足です。
ボランティアのみなさん、沿道の応援の方々、ありがとうございました。次回、20回記念大会でお会いしましょう。
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