故意によるもの、偶発的なものさまざまですが、市民ランナーが“犯罪者”になってしまうケースをあげてみました。
■歩行者との接触
街ランは、全方位から近づく歩行者・自転車に対して常に気を配っていないと、思わぬ事故に発展する恐れがあります。調子がいいからといってスピードに乗りすぎると、
建物から飛び出してきた子供や高齢者に接触
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転倒
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頭を打ってしまい重体
・・・なんてことが起こる可能性はけっしてゼロではありません。
道路だけではなく公園も同様。とくに小さな子どもは動きが予測しにくく、注意しているつもりでもスピードが出ている場合はとっさに避けきれず重大な事故につながりかねません。一般来園者にとってスピードランナーや集団走は、ひと言でいって邪魔であり、ときに脅威となる存在であることを忘れてはいけません。
■痴漢との誤解
夜間や人気のない場所でのランニング中、前方に女性が一人で歩いている場合、とくに男性ランナーは相当の配慮が必要です。女性側からすれば、後ろから「ハアハア」と荒い息づかいをした男が走って近づいてくるわけですからかなり怖い状況です。敏感で怖がりや警戒心の強い女性なら悲鳴をあげるかもしれません。
「ハアハア」しながら女性に接近
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女性が悲鳴をあげる
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近所の住民に通報される
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痴漢の疑いで逮捕
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人生破滅
・・・恐ろしいです。
■不法侵入
とくにトレイルランの場合、いつの間にか道を外れて意図せずに私有地や制限区域に侵入してしまうことがあります。うっかり迷い込んでしまったとしても、厳密にいえば不法侵入ということになるでしょう。地主さんや関係者から通報されても文句はいえません。トレラン中にルートをロストして
私有地に迷い込む
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地主さんに見つかる
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地主さん、トレランに否定的
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通報される
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警察から事情聴取を受ける
・・・自業自得です。
■公共交通機関でのマナー違反
これは犯罪というよりマナーの問題ですが、汗だくのまま電車やバスに乗ることは迷惑極まりない行為です。あらかじめ交通機関を利用すると予想される場合は、少なくとも替えのシャツとデオドラントシートぐらいは携行したいものです(コンビニで買えますし)。
汗だくのまま電車に乗る
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次の駅で乗客が大量に乗ってきて満員状態に
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冷たい視線を一身に浴び続ける
・・・いたたまれません。
■公共の場での不適切な行動
公共の場でトイレを我慢せずに立ちションをする行為は、残念ながらマラソン大会でよく見かける光景です。交通規制などで大きな迷惑をかけているにもかかわらず、笑顔で声援を送ってくださる地元の方々を傷つける立ちションは、著しいマナー違反以前にれっきとした犯罪です。
走っている途中でもよおしてしまう
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トイレにいく時間を惜しみコース脇で放尿
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通報される
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軽犯罪法で逮捕
・・・二度とマラソン大会に出ないでください。
さて、市民ランナーが期せずして(あるいは故意に)“犯罪者”となってしまう一例を紹介しましたが、これらの事例からも分かるように、ランニングは健康のための活動であると同時に、社会との調和も重要です。
「周囲への気配り・思いやり」を持ち、常に「走らせてもらっている」という意識を忘れないことが大切ですね。