
このドラマの主題は人間愛だそうです。それはいいとしても、「差別」「外国人差別」「メディアスクラム」「えん罪」「死刑」「裁判員制度」と“超重量級”のテーマを惜しげもなく詰め込んだため、かえって全体的に薄くなってしまったように感じました。
「センセーショナルな話題は何でも入れとけ」と安易な気持ちで盛り込んだわけではないと思いますが、もう少しテーマを削ぎ落としておけばもっと深く切れ味鋭いドラマに仕上がったような気がしてなりません。「個々のテーマのパワーに頼りすぎている」、といってはいい過ぎでしょうか。
もう一つ気になったのが「不条理な状況の引っ張りすぎ」。簡単にいうと、「主人公はぜんぜん悪くないのに、どうしてこんな目に遭うの!?」という状況。
もちろん不条理描写があるからこそハラハラ感や後々の感動が生まれるわけですが、『スマイル』の場合は不条理シーンが刺激的すぎ、かつ引っ張りすぎたように思います。
このさじ加減は非常に難しく、大きな感動につながるか、あるいは視聴者をムダに疲れさせてしまうだけに終わるか・・・制作陣の腕の見せどころだといえるでしょう。
エンディングも、もうひと工夫ほしかったような気がなきにしもあらずです。ハッピーエンドは当然としても、もっともっと感動を呼ぶ演出ができたのではないでしょうか。宅間孝行(第9話までの脚本担当)バージョンのラストも観てみたい気がしました。
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