北京オリンピックの女子マラソンは、日本にとって無残な結果に終わりました。優勝したのはルーマニアのコンスタンティナ・トメスク。レース前は誰一人として、リディア・シモンより3つも年上の彼女が優勝するなどとは考えもしなかったはずです。解説の有森さんですら、トメスクの走りを見て「最後まで持つとは思えない」という趣旨の発言をしていましたし。
それは有森さんだけではなく、第二集団の選手全員が思っていたことでしょう。「必ず落ちてくる」「付いていったら共倒れだ」と。もしも超ロングスパートをかけたのが他の有力選手だとしたら、状況が変わっていたことは間違いありません。しかしトメスクは、第二集団がけん制しあっているのを尻目にじわじわとペースを上げていきました。
やがて35キロを過ぎてもトメスクが落ちてこないのを知って、とくに地元の周春秀はかなり焦ったことでしょう。第二集団の後方に位置取りしていたヌデレバは「トメスクのスパートに気づかず最後までトップ争いをしているつもりだった」ということですが、“チームメイト”のマーサ・コムは教えてあげなかったのでしょうか。百戦錬磨のヌデレバが、なんともアホな話です。
スパートをかけた選手、とくにロングスパートに付いていくというのはかなりの「勇気」が必要なようです。そういえば同じような光景を今年の大阪国際女子マラソンで見ました。いうまでもなく福士加代子の独走ですが、あの時は失敗に終わり、今回のトメスクは成功しました。その差はやはり「経験」ということなのかもしれません。ちなみにトメスクはこのときの大阪を9位でフィニッシュしています。
しかし、第二集団から誰一人として飛び出さなかった展開は迫力に欠け、はっきりいってつまらないものでした。若い中村に「なぜ勝負しなかったのか」というのは酷かもしれませんが、大阪で独走→自爆した福士のほうに可能性を感じたのは私だけでしょうか。
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2008年08月18日
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